ベネズエラ仮想通貨導入

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南米ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は3日、国営テレビに出演し、石油、天然ガス、ゴールド、ダイヤモンド等を裏付けに、仮想通貨「ペトロ」を導入し、経済低迷脱却を目指すことを表明した。

 

ベネズエラは石油資源に恵まれ、2000年代までは南米の中では裕福な国であった。原油価格の下落や、反米政策など、政府の失政が原因で経済状況が悪化した。世界幸福度報告では、2015年は23位、2016年は44位であったが、2017年は82位と低下している。2017年法定通貨ボリバルの対ドルレートは、2017年7月末に1ドル=約1万ボリバルであったのが、2017年12月1日には1ドル=10万3000ドルと急落している。アメリカのトランプ大統領は、2017年8月25日、ベネズエラに対する経済金融封鎖を発動している。国際通貨基金(IMF)によれば、ベネズエラ経済規模は2017年には12%縮小し、2018年のインフレ率は2300%と予測されている。

 

現在、ベネズエラでは法定通貨「ボリバル」よりビットコインの方が好まれているという状況もあり、マドゥロ大統領は独自の仮想通貨「ペトロ」の発行によって、「金融主権の問題、金融取引の実施、金融封鎖を克服する」ことを目指すと表明している。一説には、この「ペトロ」はベネズエラ国内の石油備蓄にペッグされるという。また、マドゥロ大統領が仮想通貨を用いて、他国からの債務の支払いをしようとしているのではないか、という野党幹部の話しもある。

 

政府公認の仮想通貨という意味では、2017年10月にロシアが独自の仮想通貨「クリプトルーブル」を発行するという報道が駆け巡ったことがある。ロシアの場合もベネズエラと同様、アメリカの経済制裁を受けている。しかし、ロシアは低い成長率ではあるが、経済発展している。ベネズエラとロシアの違いは、ロシアの企業が、特にエネルギーと航空産業分野でアメリカ企業と密な関係を築いていることである。米石油大手エクソンモービルは、ロシア極東沖の石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン1」でロシア国営石油大手ロスネフチと手を組んでいるし、アメリカのボーイング社は、チタンの多くはロシアのVSPO-アビスマから購入しており、両社はロシアで合弁事業を立ち上げている。プーチン大統領が「クリプトルーブル」を発行しようという意図は、ベネズエラのマドゥロ大統領とは全く異なるであろう。米ドルを基軸通貨とする、つまり石油の決済通貨を米ドルとする国際金融環境に対する兆戦であるという見方もある。

 

一方、ベネズエラの場合、2000年頃からの反米政策、反市場原理主義、反新自由主義経済政策を取り続け、「21世紀の社会主義」を掲げ、ロシアとは異なる方向性であった。新たな仮想通貨「ペトロ」が、ベネズエラにおける経済停滞の打破の起爆剤となり得るのか注目される。

 

参考記事

https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-12-03/venezuela-to-create-a-cryptocurrency-amid-bolivar-s-free-fall

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